【外食業】特定技能2号を目指す社員が出たら?
特定技能2号の取得には、企業様の積極的な協力と計画的な準備が不可欠です。人材の成長と制度の活用を両立させるためにも、早期からの対応が求められます。
本記事では、特定技能2号の取得に向けて、企業側が行うべき支援内容をわかりやすく解説します。
外食業の企業様必見!特定技能2号試験対応法

特定技能2号とは?
「特定技能2号」は、一定以上の技能や実務経験を持ち、現場でのリーダーや指導者としての役割が期待される外国人向けの在留資格です。
現在、弊社が支援している特定技能1号の外国人材 70名に対し、個別面談を実施しています。ヒアリングの結果、約8割が「特定技能2号」への移行を希望しており、長期的な就労を目指す意欲が高いことがわかりました。
特定技能2号の最大の特徴は、
- 在留期間の更新制限がなく、長期雇用が可能
- 家族の帯同が可能(配偶者と子)
- 永住権の取得対象になりうる
- 外国人材のキャリア形成・定着促進につながる
といった点で、企業様にとっても「将来的に長く働いてもらえる」「リーダー候補として育てられる」など多くのメリットがあります。
すでに特定技能1号の外国人従業員を受け入れている場合、今後「2号を目指したい」と相談される機会は増える赤と思われます。
しかし、特定技能2号の受験希望者がいても、受け入れ企業側が動かなければ試験は受けられません。特定技能2号の試験申請や受験手続きには、分野によって企業様の協力が不可欠となっております。
特定技能2号に必要な技能水準とは?

2号では、特定技能1号のような「現場作業ができるレベル」にとどまらず、
- 他の外国人スタッフへの教育・指導
- 店長補佐や現場リーダー業務
- 品質・工程のマネジメント
など、指導・管理ができることが求められます。
そのため、技能面だけでなく、一定の日本語能力(会話・読み書き)も必要です。
【外食業】特定技能2号の試験内容と受験要件

外食業で特定技能2号を取得するには、以下3つの条件を満たす必要があります。
① 技能試験合格(外食業特定技能2号技能測定試験)
- 主催:外国人食品産業技能評価試験機構(OTAFF)
https://otaff.or.jp - 内容:厨房オペレーション、安全衛生、マネジメントに関する知識など
② 日本語能力試験(JLPT)N3以上の合格
- 特定技能1号のような「JFT-Basic」は不可
- 読解や説明力も試される
③ 実務経験または指導経験(2年以上)
- 実務経験・マネジメント経験などを証明する「実務経験証明書」が必要
https://otaff1.jp/howto_corp/#tokutei2gou
受け入れ企業側がこの証明書を発行・協力しなければ受験ができません。
特定技能2号の試験申込で企業側が対応すべきことは?
外食業で特定技能2号の試験を受けるには、OTAFFの企業マイページ登録が必要であり、試験の申込みは企業からでないと行えません。
さらに、実務経験証明書など企業発行の書類も必要となるため、受け入れ企業の協力は不可欠です。
弊社では、企業様が行うべき手続きについて丁寧にご案内しておりますので、どうぞ安心してご相談ください。
特定技能2号の試験は「完全に日本語」で実施される
特定技能1号と異なり、2号の試験は全て日本語のみで実施されます。加えて、試験問題にルビ(ふりがな)はつきません。
- 外食業・飲食料品製造業では、試験にルビが付かない
- 用語によっては母国語で注釈が出るが、読解力が求められる
つまり、2号試験に合格するには、日本語での「業務理解」「指示の受け取り」「マネジメント会話」ができるレベルに達している必要があります。
特定技能2号の試験費用(分野別まとめ)
分野 | 受験料(税込) | 合格証明書手数料 |
---|---|---|
外食業 | 14,000円 | 自身で印刷 |
飲食料品製造業 | 15,000円 | 自身で印刷 |
宿泊業 | 15,000円 | 12,100円(企業が納付) |
製造業 | 15,000円 | 15,000円 |
ビルクリーニング | 16,500円 | 11,000円 |
農業・漁業 | 15,000円 | 自身で印刷 |
自動車整備 | 4,800円 | 16,000円 |
建設 | 2,000円 | 自身で印刷 |
造船・舶用工業 | 48,400~96,800円 | 不明(無料の可能性あり) |
(2025年5月16日時点)
特定技能2号は、企業にとっても企業の人材戦略はさらに強化される大きなチャンスです。
長期雇用・管理人材育成・永住権支援といったメリットがある一方で、試験申し込み・受験には企業の協力が不可欠な場面が多くあります。
受け入れ企業様は、以下を念頭に置いておくことが大切です。
- 「本人が申し込めるか?」だけでなく「企業が支援すべき内容」を理解する
- 費用や申込の負担をどこまでサポートするか社内で方針を決めておく
- 受験希望者への制度説明・学習支援もできればなお良い
弊社では特定技能2号へのキャリア支援も行っています

弊社では、特定技能2号へのステップアップを希望する外国人材に対して、下記のサポートを提供しています。
- 分野ごとの申請要件や試験情報の提供
- 学習テキストの提供
- 実務証明書作成に関する企業様との連携
- 企業様の受験支援体制づくりのコンサルティング
「将来的に2号を目指したいという相談を受けたが、どう支援すればよいかわからない」
「どのくらいの費用や負担が発生するのか事前に知っておきたい」
そんなご相談にも丁寧にご対応いたします。
特定技能人材の育成・定着にご興味がある企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。